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【お悩み相談】VOL.1 患者さんとの会話が苦手

悩み

患者さんとの会話が苦手です・・・

昔から人見知りなうえに口下手で、患者さんへの指導や説明に自信が もてません。治療の趣旨などが患者さんに伝わらないと、焦って上手に話せなくなってしまいます。また、歯科とは関係のない雑談を求められても、どのように して話を広げていけばいいのかがわかりません。さまざまな場面で患者さんと自然にコミュニケーションをとれるようになるにはどうしたらいいですか?

 

回答

患者さんへの指導や説明に自信がもてないのはつらいですね。実は私自身、話すことがとても苦手だったのです。

特 に、相手が自分の年齢の倍ほどもある方だと「私の話なんて聞いてもらえないはず」という思い込みがあり、自分から話かけることができませんでした。その思 い込みがいつから私のなかにあったのか、記憶を辿ってみると、幼稚園の入園テストで“あお”と“みどり”を間違い、母に叱られたことが発端だと気づいたの です。「間違ったら叱られる」と思うと、言葉がでてこなくなった。そして、どうしても話さなくてはいけないときには、心臓がバクバクして頭が真っ白にな り、用意していた言葉がみつからなくなって焦りました。

 さて、このような状況を招かないためには、“思い込みに気づく”ことが大事です。 「昔から人見知り」というのは、思い込みであり、それは過去のこと。いまは、人見知りではない人になりましょう。そして、言葉を発しないで、鏡のなかの自 分に笑いかけてみましょう。それも、とびっきりの笑顔で。そこから、真剣な表情や楽しそうな表情など、いろいろな表情をしてみてください。人はまず、視覚 情報で判断しますので、言葉を発することなく顔の表情や態度で相手に自分をわかってもらうことが大事です。

患者さんへの指導や説明において 大事なことは“場のコントロール”です。その場をコントロールするには、言語を用いない“非言語の表情や態度”が大きく作用します。自信をもって場のコン トロールができるように、まずは鏡で練習をし、非言語の表情や態度を身につけます。そして、あとは話の内容を組み立てます。治療についての説明ならば、一 度口語体で文章にまとめることも効果的です。また、歯科とは関係のない雑談は、当たり障りのない話題で、患者さんが答えやすいような質問からスタートして みるのはどうでしょうか。つまり、患者さんにお話していただくのです。「この前の治療の後に痛みはなかったですか?」「お食事はよく噛めますか?」「好き な食べ物はどんなものですか?」「お酒は飲まれますか?」など、口腔や咀嚼に関することなら話の展開が期待できますね。そして、“話題”は意識して増やす ようにしてください。TVやインターネットなど情報は溢れていますので、ポジティブな明るい話題がもてるように探してみましょう。

 

回答者 土屋和子
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